三日間の『長野・新潟 男二人ぶらり旅』を終えて、気まぐれな雨で天候の悪い最終日。
「雨でも楽しめるし、帰り道に通る世界遺産」ということで群馬県にある富岡製糸場へ訪れました。
小雨がちらつく天気の中、群馬県へと車でドライブです。
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世界文化遺産 富岡製糸場
富岡製糸場は明治5年(1872年)、明治政府が日本の近代化のために最初に設置した模範器械製糸場です。
江戸時代末期に鎖国政策を変えた日本は外国と貿易を始めました。当時最大の輸出品は生糸でした。輸出の急増によって需要が高まった結果、質の悪い生糸が大量につくられる粗製濫造問題がおき、日本の生糸の評判が下がってしまいました。
明治維新後、政府は日本を外国と対等な立場にするため、産業や科学技術の近代化を進めました。そのための資金を集める方法として、生糸の輸出が一番効果的だと考えました。そこで政府は生糸の品質改善・生産向上と、技術指導者を育成するため、 洋式の繰糸器械を備そなえた模範工場をつくることにしたのです。(富岡製糸場ホームページより)
つまり外国との貿易における生糸の評判を上げようと西洋の技術も取り入れて品質改善をしようと富岡製糸場を建設したわけです。日本の近代化遺産では初の世界遺産に登録された場所で開業当初の木骨レンガ造が良好な状態で現代まで残っています。その建物は日本の伝統と西洋の融合といった形になっており、文化遺産としてだけでなく歴史的建造物としても興味を引くものでした。
富岡市へやってきました
車だと上信越自動車道富岡インターを降りて約10分、富岡市へとやってまいりました。
駐車場は5つくらいあるのですが有料と無料の場所があるので注意。この日は平日だったので空いていましたが、休みの日は駐車場に停めるまでに時間がかかるかもしれませんね。
駐車場に車を停めて富岡製糸場へと歩きます。富岡製糸場への道にはおみやげ屋や食事処が連なっていまして、どちらかというと甘い物系が多かった印象。
その中でも富岡シルク石鹸という富岡産シルクを使用した石鹸を売っているお店があって店頭で石鹸の体験もできます。図体のでかい男二人にもかかわらず石鹸で泡立てて「すべすべやな~」と感動している様は周りから眺めると凄まじく気持ち悪かったことでしょう。しかしこんな男たちでもすべすべになれる富岡シルク石鹸!おすすめです!(宣伝)
お腹が空いたときはこんなMAPも置いてあるので参考にめた歩いてみんべ~
富岡の名産は『おっきりこみ』、平たいうどんみたいな感じですかね。時間がなかったので食べてません(笑)
富岡製糸場の中へGO!
駐車場から寄り道しながらまっすぐ歩いていくと富岡製糸場に辿り着きました。寄り道しなければ5分ほどでつくのかな。
なぜポストが設置されているのかは謎ですが、ここから絵葉書を出してみるとおもしろいかもですね。
東と西の繭倉庫、繰糸場、ブリュナ館、検査人館、女工館が重要文化財とされております。
入口では記念碑と立派なしだれ桜の木が出迎えてくれました。
この日は小粒の雨が降ってるような曇り空だったのですが、このような天気の方がレンガ造りの建物が映えて見えるそうです。
券売所で見学料を払ってチケットを買います。
大人1000円、高校・大学生250円、小・中学生150円です。
この券売所は元々検査人館という建物であり、フランス人技術者の住居でした。だから西洋っぽい雰囲気の建物なんでしょうかね。
レンガの建物の入口へと入ります。
まず最初に出迎えてくれるのがレンガ造りの東繭倉庫。
この建物は木で骨組みを造り、柱の間にレンガを積み上げて壁をつくる『木骨煉瓦造』というめずらしい工法で建てられています。
「見た目の雰囲気は西洋を感じさせるようなレンガ造りにもかかわらず屋根は瓦でできており純和風、まさに西洋と東洋の融合やなあ~」と彼はおっしゃっておりました。
名探偵クマン君は中でなにが行われていたかよりも建物の造りや西洋との融合に興味を示しておりました。
建造物として富岡製糸場を楽しむ
富岡製糸場は正直なところ若い人が世界遺産だからというノリだけで来てしまうと楽しさ満足度が低く終わってしまうかもしれません。
そこで建物の雰囲気や造りを見て他の日本の建造物との違いを感じ取って富岡製糸場の歴史的背景と照らし合わせてみると違う視点から楽しむことが出来ていいかもしれません。
繰糸場横の路地。路地好きにはたまらない雰囲気。
宿舎の廊下。まるで学校みたいな廊下。
西繭倉庫。こちらは外観のみ見れます。
乾燥場。長い煙突がそびえ建っていました。
祠かな?つつじがきれいに咲いておりました。
社宅。こちらは純和風の建物。
周りの建物とは違って日本人が住んでいる感が出ております。
女工館。フランス人女性教師の住居です。
ベランダの天井には板が格子状に組まれ、当時の日本建築にはない特徴が見られるそうです。
寄宿舎。周りの建物と比べてやはり少しボロいかな。同じ住居でもこんなに違いが出ます。
このように富岡製糸場に建っている建造物はわたしたちに様々な顔を見せてくれます。
富岡製糸場の心臓部、繰糸場へ
最後に繭から生糸をとる作業が行われていた場所、繰糸場へと入ります。
小屋組みには『トラス構造』という従来の日本はない建築工法を用いているそうです。その構造を用いることで内部には柱のない広い空間が保たれています。
さらに多くのガラス窓で採光したり、蒸気抜きの越屋根が取り付けられたり、作業をいかにしやすくすることができるかを考えられた建物の構造となっています。
中には昭和40年代以降に設置された自動繰糸機があります。
今でも現役で動き出しそうなほど立派な機械でした。
機械は奥まで続いており、たくさんの人数で作業していたことがうかがえます。
こんなところを夜はひとりじゃ歩けません。
ぐるっと富岡製糸場の場内を一回りしました。
これにて富岡製糸場弾丸ツアーは終了です。
富岡製糸場は旅行の帰りにおすすめ!
今回は思い付きで『雨でも楽しめる帰り道にある観光地』を探していたら富岡製糸場に辿り着きました。
富岡製糸場の建物は雨の日の方がレンガの色が映えてきれいに見えるそうです。関東・甲信越付近の旅行途中に雨で行くところに困ったときは富岡製糸場はおすすめです。
群馬県には草津や伊香保等の有名な温泉がたくさんありますし、新潟・長野旅行や新幹線が開通した金沢旅行の帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
MAP
富岡製糸場